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2006/05/29

A面とB面

B面が聞こえてきても平熱のままであなたにまかれてしまう


優しい言葉に感激する。嬉しくて泣いちゃったりもする。

でもその言葉の裏に、実は思惑があるんじゃないか?と思うときがある。

あるでしょう?

誰か別の人から、優しい言葉をかけてくれた人の噂話を聞いて、疑いがおこること。
それからはもう下り坂をぴゅーと下りっぱなし。

そういえば、あのときああだったかも、やっぱそうか、ああそうだ、思えば全部そうだったなぁ、なんて。

そういうときは、やばいよ、と考えをストップさせて、裏事情の方をなかったことにするように努力する。

ひとまず、一度保護ったメールも削除しないで。

ところで先日、日本橋の三越劇場に寄席を見に行った。
今月から「笑点」レギュラーの春風亭昇太さんの落語が見たくて行ったのだ!

この日は紙切りの人も出ていたんだけど、その人はお客さんが言ったものは何でもつくるらしい。
この日は「遠足」「笑点」とか。
その場のリクエストで見事に切る。
例えば「笑点」では無理だから「円楽師匠」になる。

これは、やらせじゃなさそうだったよ?

紙切りの用語では、切り絵の切ったカスの方をB面と言うらしい。
A面の方が作品になるわけ。

でもB面も、ばらばらにはなっていないから形は分かる。
だから、その人はA面もB面もお客さんにプレゼントするんだって。

どっちでもいいから欲しいなぁと思いました。

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2006/05/26

浅野いにおさんの漫画

空中に跳んでしまった魂を追いかけて逝くような青春


わたしと同じ世代、80年代初頭生まれの漫画家、浅野いにおさんの「ソラニン」を読んだ。

いかにもこの世代の子が描く漫画だ。この世代にしかうけない気がする漫画でもある。

どうなのこのセンス、みたいな部分も多々あるんだけど、クライマックスにあるライブシーンがすばらしいので全部帳消しにしてあげられる。

浦沢直樹さんの「20世紀少年」でケンヂがギターをひくシーンも鳥肌がぞぞぞとなったけど、これもだ。

ライブをやることの恐怖が描かれている。恐怖は快感でもあるんだけど、でも、ライブってやっている人はとっても孤独で寂しいんだということが、このシーンで分かる。悟ってしまいそうになった。自分が体験したかのように。

今回の短歌は、この漫画の空気を再現したもの。

Photo

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2006/05/24

泣く声

何色の声で泣くかで分かるもの恋の声なら夕焼けの色


咳き込む大きな声は、しばらくして泣きじゃくるヒステリックな声にかわった。

かれこれ20分間、彼女は泣きやまない。

ベッドで早寝をしようとしたわたしの隣で彼女は泣いている。理由は分からない。とてもじゃないけど、たずねることができない。

隣と言っても、白い壁を挟んだ隣だからだ。

なんであんなに泣くの?

たぶんだけど、あれは失恋した時の泣き方だ。どうしたっておさまらない感じ、感情がとがった感じ。知っている。
壁を通って彼女の寂しさが伝わってきて、この前の晩はまいってしまった。

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2006/05/15

クレヨンしんちゃん

君がいて証明していてくれるから鮭おにぎりも美味しいんだな


クレヨンしんちゃんの新作映画
「伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ」を見てきました。

しんちゃんの映画は内容がとても深いんです。
以前、文化庁メディア芸術祭でも大賞をとったことがあります。
大人にも支持されていて、GW近くになると六本木ヒルズにある映画館で「オールナイトでしんちゃん映画を見る」という企画も続いています。

わたしもしんちゃん映画のとりこ。
宮崎アニメと同じぐらい素晴らしいと本気で思っています。

今回は泣くシーンはなかったんですが(いつもはハンカチなしじゃ済まない…)、「千と千尋の神隠し」を思わせる内容で考えさせられました。

しんちゃんの住む春日部で、こんにゃくでできた「コンニャクローン」と呼ばれるクローン人間が大量発生します。
クローンは本物の自分と同じ顔や体つきをしているので、見分けがなかなかつきません。

野原家でもお父さんの偽者が現れ、本物のように振る舞うので家族はだまされそうになります。
でも、家族だからこそ分かるその人の特徴でなんとか見分けることができるんです。

なんかちょっとおかしい、というぐらいで気がつかない人ももちろんいます。
なんて怖いことでしょう。

わたしがわたしということを証明するのは、本当はわたしではないんです。
わたしがわたしであることは、他人が見て他人に証明してもらうしかないんです。
誰にも見てもらえないということは、恐ろしいことなんです。
見てもらわなきゃ、見てあげなきゃ、大変なことになるんです。

そんなことに改めて気付きました。
みんなにありがとうを言わなくてはいけません。

ひとまず、しんちゃんに、ありがとう。

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